2009-01-01から1年間の記事一覧

『くるり鶏びゅ〜と』発売記念

なんか最近むだに長いエントリ続きなんで,さくっと.▼『くるり鶏びゅ〜と』発売!▼ 松任谷由実、矢野顕子、奥田民生、木村カエラ、9mm Parabellum Bullet、mass of the fermenting dregs他、超豪華アーティストが集結!!くるり,出世したなぁ...トリビ…

脳科学の真実

坂井克之『脳科学の真実―脳研究者は何を考えているか』河出ブックス,2009年.2007年に文科省の科学技術・学術審議会に脳科学委員会が設置され脳科学研究の基本構想や推進の方策についての審議がなされている.2009年には第一次答申案も出された.脳研究の大…

貧民の帝都

秋だ.大学教員=研究者であればお国の税金から研究に必要な資金をいただけるようお願いすべき季節だ.幸い個人的には昨年度すでに研究費をいただけた.自分にとって新しい試みで.しかし今年はどういうわけか共同研究へのお誘いを1つではなくいただいて,そ…

林竹二,くる?

東大教育学部のシラバスをみる.ウェブで.もうとにかく専任教員(しかもかなりのヘビー級の方ばっか)の人材流出が止まらない東大教育学部.でも歴史を紐解けば,とくに最近に始まった傾向でもないけどね.この傾向は歴史社会学的検討に値しますぞ.なんで…

反省とかいろいろ

数日前に「教育学」者への違和感を(また)表明するかのようなエントリを書いた.もうこんなことはやめようと思う.こんなのはすでに「教育社会学」者を自称する人間のクリシェだ.なんの意味もない.もちろん「教育学」に問題がないわけではない.しかし,…

比較教育社会史研究会,近づく

断続的にお知らせしている比較教育社会史研究会,秋の例会.10月31日と11月1日に大阪梅田であります.初日の「若手部会」に参加したい人は私あてご一報ください.僭越ながら世話人の方にご紹介いたします.先日もそうしてくださった方がいらっしゃいました.…

技芸(アート)としての大学教育

昨日のNHKスペシャル「セーフティネット・クライシスvol.3 しのびよる貧困 子どもを救えるか」を見た.よくできていたと思う.途中,学費負担ができないがゆえに進学(大学であったり看護学校であったり)を断念せざるを得ない生徒,いやそれ以前に高校教育…

ラヴィッチでリハビリ

この半月ほど信じられんぐらいに身辺あわただしく,ほとんど知的に前進できておらず.まあいい機会でしたが.そろそろ転機というか,まあ自分の来し方行く末を考えるというか.9月10月11月という秋の季節は私の勤務する大学(私立教員養成大学)にとっ…

比教社史研2009秋季例会,補足

前エントリで紹介しました比較教育社会史研究会2009年秋季例会ですが,今回の初日の「若手部会」セッションは「若手部会」の独自企画だそうですぞ(→「シニア」会員の方々!)ふだん本研究会に来慣れている「シニア」会員の方々,そこんところふだんの例会と…

比較教育社会史研究会2009年秋季例会のプログラムが決まったよ(だいたい)

ここ数年,唯一継続的かつ主体的に参加しつづけている学会「もどき」.「学会」じゃないから.あんな形式的な場所じゃないから.いろいろ経緯があったようで,当初予定されていたものから若干の変更を加えて決まったようです(もしかしたら報告者に追加があ…

かみあわんな...

結構な数の「研究者」の方とざっくばらんに,しかしかなりのガチで長時間話し込む.「教育」をめぐり.ずっと「教育」の近辺でいろんなことを調べたり考えたりしてきたつもりだったが,自分が根本的なところで「教育を考察する」ことの勘所をはずし続けてる…

かみあわんこともないな...

今日は前期に行われた講義の学生評価アンケートの結果が送られてきた.それをもとに自己点検評価報告書なる作文をする.自由記述欄も全部打ち出されている(どの部署の事務職さんがやらされているのですか,大変な作業ですよ,これは).だいぶ元気をもらう…

「学力」研究,雑感

これは質の低い雑感である.詰めた考察は改めて行う(どうせそういう機会がすぐくる)....という保険をかけたうえでいうと,今の日本の教育社会学の「学力」研究は偏向している.「格差」しか見ていない,という意味で.私の気のせいでなければ,そこに…

日本教育社会学会第61回大会,於早稲田大学,9月11〜13日

注目は,「あの人」が日本教育社会学会に帰ってきた! ということだ. 今年は日本社会学会でも発表されるはず.「日本の」「教育社会学の」「ジェンダー研究」がまた動き出すかもしれない,ということです.

思想はエビデンスに勝る。

われながら最近「教育学」関連ばっかりだな.で,今井康雄(編)『教育思想史』有斐閣. 思想はエビデンスに勝る。(5頁) ほう. 教育思想が変われば,何がエビデンスの名に値するかも変わることになるだろう。エビデンスは教育を考えるうえで無視してはな…

行政の下請け教育学w

広田照幸『ヒューマニティーズ 教育学』岩波書店,2009年.よい.ここしばらく自分でやってみようかと色気が出ていた類の仕事もすでに大筋でやられているのを確認して読了.とくに3章(2)「教育可能性に向けたテクノロジー」の箇所.もう少し詰めた議論もで…

現代日本の転機

高原基彰『現代日本の転機―「自由」と「安定」のジレンマ』NHK出版,2009年.編集部よりご恵投いただきました.ありがとうございます.個人的な研究関心と近いところを扱っている部分もあって大変興味深い作品です.パラパラと「眺めた」感じでは,細部を厳…

集中講義

泊まりがけで集中講義やってきた.何年かに一度ぐらいなら気分転換になっていいかも(毎年やっているが).それにしても自分,講義うまくなったもんだ.4日間でフルに15コマしゃべっても疲れないし学生も寝ないしね.本務校の学生に鍛えられたかね? 感謝…

黒崎勲先生

昨日エントリを書きました広田照幸『格差・秩序不安と教育』(世織書房)のあとがきで黒崎勲先生が御逝去されていたことを知りました.遅ればせながら御冥福をお祈りいたします.黒崎先生が都立大学に在職当時,東京大学大学院教育学研究科に非常勤でゼミを…

「教育(学)」をいかに語るか

最近すっかり「教育学」者としてのお仕事に駆り出されまくりの広田照幸先生.まあ引き受けてるんだからしようがないですけどね.岩波ヒューマニティーズ・シリーズのほうは貰えないみたいなんで(←最初から期待すんなよ)買いました.けれども今日は先日いた…

オープンキャンパスでおトク

もう一昨日のことになるが私個人としては今年度3回目のオープンキャンパス(以下,OC)へ出勤してきました.私の勤務する大学は3月・6月・7月・8月・10月・12月と年に6回OCが実施される(うち12月は大学祭との同時開催).今年度私の担当は6月の模擬授業…

比較教育社会史研究会2009年秋季例会があるよ

10月31日(土)と11月1日(日)の2日間,関西学院大学梅田キャンパス(アプローズタワー14階.なんと素敵なキャンパスだこと.阪急梅田駅から北へすぐ)で比較教育社会史研究会の2009年秋の部が開催されるそうです.なんとなくの流れで2日目に合評会の報告者…

生活構造論と社会階層論

一応,「本業」のほうのお勉強も並行して備忘.なかなかはかどらないけれども.社会階層論は今ではすっかりSSM調査研究と同義になっている感があるけれども,もう少し元をたどれば,むしろ生活構造論や社会政策論系の労働者研究の系譜につながっていくわけで…

おべんきょうしながら,いろいろ雑感

建築評論や建築史を専門とする人も,建築の設計図は(書けと言われればたぶん)書けるのでしょうね.同じ水準で教育評論や教育社会学・教育史あるいは教育心理学を専門としている人のなかで,学校の教育計画or教育課程(=教育の設計図)を編成することが(…

『ニッポンの思想』で考えてみた

「新書で考えてみた」シリーズ第一弾.今思いついた.第二弾があるんかどうかは知らん.昔,修論で参考文献に新書が載ってると怒ったり馬鹿にする人(先輩)がいたけど,そんなことないよ.新書以下の学術書なんていっぱいあるよ.学術書以下の新書はもっと…

チェック...ダブルチェック...(2)

えぇっと「クライマーズ・ハイ」を未見の人は必ずDVDで見てくださいね...というのが前エントリの結論ですね.こんなに日があいてから何言ってんだか,ってことですが.正しい事実を正確に叙述するための倫理は何もジャーナリストの専売特許では(もちろん…

レスラー

ミッキー・ローク主演,ダーレン・アロノフスキー監督,2008年アメリカ.いろんな意味で想像以上の作品でした.ミッキー・ローク演ずるのは80年代のスター・レスラー,ランディ・“ザ・ラム”・ロビンソン.金も名声も肉体も,かつての黄金期の片鱗さえ見るべ…

チェック...ダブルチェック...(1)

やっぱり見てしまった.最初っから最後まで.「クライマーズ・ハイ」(原田眞人監督,2008年,日本).いやテレビでやってたんでね,昨日の話なんですが.フジテレビ.劇場公開時に2回見に行ってましたから.見ないで勉強しようと思ってはいましたよ.でも…

かぐわしい

社会学者,香ってきそうな記事これって「中間文化論」『中央公論』(1957)の先生?「『総中流の思想』とは何だったのか」では「村上泰亮」以前はもうざっくり全部削らざるをえなかったのですが,ほんとはこの人のも全部つぶしたかったのです,えぇ.なんか…

 現代の教育研究・覚え書き

戦後の学習指導要領の改訂の経緯を眺めてくると,それが経験主義・進歩主義・児童中心主義といった「自ら学ぶ主体」としての《子ども本位》の教育理念と,系統主義・注入主義といった「知識重視」の《教師本位》の教育理念とのあいだを振り子運動のように往…