無事帰還,多謝

件の研究会から帰還.今回は個別研究発表を聞く機会はなかったのですが,合評会から研究動向報告とつづく議論を聞いていると,すんごい長い射程と大きな枠組みをめいっぱい広げた分析軸をめぐる議論と,とっことん細部のディテールにこだわった見解のぶつけあいとが共存する光景に,改めて圧倒されます.このふり幅の大きさ.聞いててわかんない話がずっと続くと,あまりのことに笑えてくる.大丈夫か,社会学歴史学者にこういう議論されてるともう居場所ないよ.

...という感想を述べた後の某先生のご指摘.歴史学者がみんなこうなわけない.大きな話をすることができて,しかもそれが好きな人ばかりが集まっている.で,大きな話をすることができて,しかもそれが好きな人は,たいてい細かいディテールの知識もすんごい持ってる,ということの帰結である,と.

なるほど.

いろんな領域からかき集めると,あれぐらいの人数にはなるのか.そういう人をいろんな領域から集められている(しかも継続的に,7年近くも)というのが,あの研究会の稀有なところです.

次の世代へのバトンタッチも視野に入りつつあるというのもまた稀有なところです.

自分の報告は60点.最低限,場の空気を壊さなかったということだけで終了.そんな程度のことでしたが,議論のときには望外にもコメントその他でふれていただきまして恐縮です.その後の懇親会でもあたたかいねぎらいの言葉とコメントをいただきまして,さらに恐縮です.ああいう報告のあとには,いろんな領域の(ふだん会えそうもない)方と急に距離が近くなる感覚がすでにクセになりつつあります.

やらねばならない仕事が積まれていますので,すぐに気分を変えて業務に集中.

この2日間,いろいろとお気遣いいただいた方々,ありがとうございました.またよろしくお願いいたします.