プロレスの鬼子の語るプロレス

前田日明から見た「三沢光晴の死,そしてプロレスの未来」

いろいろと感慨深い記事.

新人時代に「俺の顔面を思いっきり殴ってみろ」と言ってきたアントニオ猪木の顔面を「いいんですか?」と言って本当に思いっきり殴りつけた空手出身の前田.誰も猪木のことを思いっきり殴れるはずがないという,猪木のなかにあった当然の,そして暗黙の慢心をあっさりと打ち砕く前田.

セメントマッチをしかけてきたアンドレ・ザ・ジャイアントに対して,「やっちゃっていいんすね?」とリングサイドの星野勘太郎に正したあと,問答無用の膝裏連続キックを見舞ってアンドレを戦意喪失に追い込んだ前田.

長州力ファンになったのも,そんな前田を長州が完膚なきまでに打ちのめした試合を目にしたのがきっかけだ.

総合格闘技に対する情熱が冷めたのも,前田の引退試合アレクサンダー・カレリン(当時「ここ2000年で最強の人類」と呼ばれた男)にまったく歯が立たず,子ども扱いされて敗れ去ったのがきっかけだ.

そんな前田が語った三沢の死.

全員がプロレスをナメちゃってるんですよ。やってる人間も、レフェリーも、観客も。

という言葉をプロレス関係者・ファンは重く受け止めなければならない.

だからね、本当に統一コミッションで何かやるんだったら、レスラーになるための基礎的な教育だとか、小さな団体が興行に医者を連れて行く余裕がないんだったら派遣してやるとか、そういうことから始めたほうがいい。その前に、レスラー、レフェリー、関係者をみんな集めて、今回の三沢の試合を見せなきゃいけない。なんで大ベテランの三沢が死んだのか、みんなが試合を見て考えなきゃいけない。

統一コミッションとライセンス問題.ていうかね,その中心にいるのが「馳浩」っていう時点でオレは納得がいかんよ.

それにしてもプロレスというジャンルの面白さは,明らかにマイナー競技のレッテルが貼られているにもかかわらず,この政治家(≒自民党)輩出比率の高さ.考察に値する現象だと思う.