教育学1990s

とりあえず関連する1990年前後の教育学系の文献から集中的に読み始めました.ザ・教育学(!)という文献は,院生時代に他コースのゼミで無理やり読まされて以来だから10年以上ぶりです(教育学研究科だったのですが,そこでは他領域のゼミの履修が義務づけられていたのです).

たまたま選んだ最初の論者が「教育現象学」系の人だったせいもあるのか,これがなかなか......(笑)

読むことにした本来の趣旨とはズレて面白く感じたのは,教育学の言説「風土」(といったら不適切?)が1990年代の半ばぐらいから明確に変わるような気がしたこと.ここにも「アイロニカルな没入」が(!)とでもいいましょうか.これに比べればほんとに堀尾輝久先生の『現代教育の思想と構造』なんて立派な社会史です.以前,某フランス近代社会史の先生との会話でそう言われた時には「?」って思いましたが,今ならうなづける気がします.

芹沢一也さんのαシノドスでも取り上げられていた「1995年の切断線」ってやつなのでしょうか?