どうしてもやってしまう。

大学の専任の教員になって2年目の冬にえらいインフルエンザに罹った。ん? あれ? なんか体調おかしくね? と思う間もなく猛烈な悪寒が全身を襲い、体中の節々は痛み、炎上したブログのページビュー・カウンターのごときスピードで熱は上がる。一度経験した…

「私の教育社会学研究50年」

えらいこっちゃ。「私の教育社会学研究50年」。牛丼一筋80年、みたい趣きである。そんなことゆうてたらまた怒られるで。日本教育社会学会では数年前から学会内に「教育部」という部局を立ち上げ、2日間にわたる「若手研究セミナー」を3月下旬に開催している…

「課題研究の報告」と「テーマ部会の募集」

もう去年の話になってしまいますが、こちら(課題研究「戦後の教育政治を問い直す@駒澤大学9月10日(木))で告知していた企画には多くの方々にお集まりいただき、盛会のうちに終えることができました。報告&コメントくださった登壇者や当日会場でお手伝い…

年末につき覚え書き

とくに誰に求められているというわけではないけれども。夏の終わりのある飲み会をきっかけに、今までにないドライヴ感でものを考えた今年の後半であった。おおきく言えば、「教育の機会均等」ということについて。あるいは、教育と福祉の境界と接合について…

第8回 教育の歴史社会学コロキウム

忘れないうちに。第8回目となる教育の歴史社会学コロキウムが28日に開催です。発表者は濱貴子さん(富山県立大学)と井上義和さん(帝京大学)。司会はそれぞれ有本真紀さん(立教大学)と堤孝晃さん(東京大学)です。発表の内容はともに既発表の論文をもと…

比較教育社会史研究会 2015年秋季例会プログラム

開催当日に日付が変わってからの投稿が申し訳なさすぎて震える。ほんとに申し訳ない。比較教育社会史研究会、恒例の秋季例会が下記の通り開催されます。見ていただければお分かりのとおり、充実の報告者、討論者、講演者となっております。前半は秋葉淳・橋…

振り込み

学生時代、親から仕送りをもらっていた時期があった。自動送金サービスじゃなくて、毎月決まった日に、親が直接ATMまで行って振り込んでいたと思う。逆の立場になった今、自分も自動送金サービスを使わずに、毎月、直接ATMまで行って振り込んでいる。やって…

課題研究「戦後の教育政治を問い直す」@駒澤大学 9月10日(木)

※プログラム開始・終了時刻に誤記がありましたので訂正しました(7月30日)日本教育社会学会の第67回大会最終日、9月10日(木)13:30より、課題研究「戦後の教育政治を問い直す」で司会を務めます。なお、他に2つある課題研究は、「「子どもの貧困」に教師…

第7回 教育の歴史社会学コロキウム

恒例の。来る8月22日(土)に7回目となる教育の歴史社会学コロキウムが開催されます。今回のテーマは「高等教育の歴史社会学」ということになりましょうか。発表者は大前敦巳(上越教育大学)さんと吉田文(早稲田大学)さんです。 第7回 教育の歴史社会学コ…

ソウル・アメリカ・TVXQ

ユノの兵役入隊により7月21日からしばらくグループとしては活動休止と報じられる東方神起だが、そのことは韓国の徴兵制とユノの年齢とを理解しているファンなら誰でも予期したことだから、余裕のないなかを縫って昨年から今年前半にかけてのライブにはできる…

請求書(学費)

クラレンドンハイツの公営住宅団地、貧困を象徴する典型的な「住宅プロジェクト」に住むデレックは、同じ団地に住む他のティーンエイジャーたちに比べてかなり特異な教育歴をもつ。きわめて学業成績優秀で――このこと自体プロジェクトに住む黒人の少年として…

再分配

「教育の機会均等」とは再分配のことです。再分配を子どもの側からみたとき、それは「教育の機会均等」を意味します。どんな親のもとに生まれた子どもにも「教育の機会均等」を保障しようというのなら、それがどんな親であろうとも、そこに再分配はなされる…

第6回 教育の歴史社会学コロキウム

最近告知が遅れ気味で申し訳ありません。恒例の教育の歴史社会学コロキウムが5月30日にあります。ふだんと教室が変わっていますので(大学キャンパスは同じです)、常連の方はご注意を。毎回20名程度のこじんまりとした集まりで、常連の方がいる一方で毎回新…

ゼミ年度替り

新年度が始まった。私の2014年度はまだ終わってないが、そんなこととは関係なく新年度が始まった。新入生は緊張しているだろうか。初めて実家から離れて暮らすのは本人以上に親が緊張するだろう。緊張というか、心配だ。就活も今年は解禁が後ろにずれたから…

23日、2014年度二次分析研究会 成果報告会

これまた直前で申し訳ありませんが、2014年度二次分析研究会 課題公募型研究 成果報告会「戦後日本社会における都市化のなかの世帯形成と階層構造の変容」が次の月曜(←)に開催されます。東大社研SSJDAセンターのページにはすでに告知がでておりました。昨…

(何かの予告としての)教育政治の思想地図

「戦後教育学」の捉え返しは、昨今の日本の教育アカデミズムで一つの潮流をなしている感があるが、教育社会学界では、広田照幸が『思想』2007年第3号(岩波書店)の「思想の言葉」に寄せた「教育学の混迷」が一つのスタンダードな認識となってしまい(かつて…

第5回 教育の歴史社会学コロキウム

すっかり告知するのを忘れておりました。いやこっちで。 orz(あ、えっと、いちおう謝罪のポーズです。)それはさておき、来週です。直前で申し訳ありませんが、報告は2つとも興味深いものです。1つ目の岡本さんは歴史教科書の分析による研究業績で知られて…

比較教育社会史研究会 2015年春季例会プログラム

恒例の。昨年に昭和堂より刊行された橋本伸也・沢山美果子編『保護と遺棄の子ども史』と秋葉淳・橋本伸也編『近代・イスラームの教育社会史:オスマン帝国からの展望』をもって第二期叢書に予定されていた3巻すべてが世に出た比較教育社会史研究会。その次の…

備忘:続 「ポスト四六答申」

ブログの更新もなく下書きばかり書き溜まりゆく年の瀬、みなさまいかがお過ごしでしょうか。昨年翻訳がでたということで、今年の春学期・学類ゼミではボルタンスキー&シャペロ(三浦直希他訳)の『資本主義の新たな精神』(ナカニシヤ出版, 2013年)を学生…

座談会「「学び」は共通言語化できるか」@ひとなる書房『現代と保育』90号(特集・保育の現場で「学び」を考える)

おまっとさんでした (キンキンこちらで予告(ほのめかし)しておりました座談会の模様を収録した雑誌が無事刊行されたようです。保育・福祉の専門出版社、ひとなる書房 さんから季刊ででている『現代と保育』 の90号、特集は「保育の現場で「学び」を考える…

「日本の近代化と私立学校」と「『保護と遺棄の子ども史』合評会」 (比較教育社会史研究会2014年秋季例会プログラム)

昨日に続いての連投であるが恒例の。比較教育社会史研究会2014年秋季例会が近づいてまいりました。今回は、気鋭の若手研究者2名の報告による「日本の近代化と私立学校」セッションと、「叢書・比較教育社会史」9巻目、「展開編」2巻目となる沢山美果子・橋本…

某誌座談会メモ

某日、某所において、某誌最新号に掲載予定の特集座談会に参加してきた。保育(関係)者向け雑誌であり、「保育のなかのあそびと学び(仮)」というのが最初に与えられたテーマであった。当日の議論の展開をうけて実際に掲載される記事の題名は変わるだろう…

第4回 教育の歴史社会学コロキウム

さて、下記の通り、教育の歴史社会学コロキウムの第4回が開催されるようです。研究発表2本です。少しずつ報告者の幅を広げていこうというのもあるようですので、報告機会を探している方も一度参加してみてはいかがでしょうか(茶話会、なる時間帯に佐々木さ…

方言

昼飯がてらうっかりつけたBS日テレの「ゼロの焦点」(真野あずさ主演。1991年火曜サスペンス劇場)が面白すぎてつい最後まで見てしまった。「松本清張作家活動40年記念スペシャル」で脚本は新藤兼人。私などは教養がないので広末涼子主演2009年映画版としか…

「総合学習で家庭環境による成績の格差は拡大するので総合学習は廃止すべきである」

...というエントリ名がミスリーディングであるのは、毎日新聞の記事の「総合学習:成績向上 推進校、学テ結果 専門家「拡充を」」という見出しがそうであるのと同様だ(英作文しなさい)。当該記事の見出しは、「学力テストの結果をみると総合学習を推進…

追悼 春一番

昨夜書いたときはそんなこと考えてもいなかったが、一夜明けて、ちょっとネットを眺めていて、公開のところにもってこようと思いなおした。冠番組をもつとか、「天下を取る」というようなこととはまったく無縁の芸人だったが、一部の人びとにはたしかに愛さ…

アイナメ

「なんであれ私が作った魚の煮付けは世界でいちばん私の口にあう」ひさしぶりに納得のいく味付けに仕上がったので、そんなようなことでも書き込んでFacebookに写真アップしてやろうと(あそこはそういう掟になっている場所らしい)、ガラケーを取りだした私…

彼の話

「先生に悪気がないことはわかっていますし、たぶんご自分では気づいていらっしゃらないのだと思うのですが、」と、その学生は私のある講義終わりのレスポンスカードに書いていた。「先生はとても簡単に“バカ”という言葉を使います。はっきり言って不愉快で…

「教育の論理」

正直しんどい(報告)先日司会を務めた「教育の歴史社会学コロキウム」終わりの懇親会でも途中で力尽き、思いっきり舟を漕いで寝てしまったことであり、報告者の先生はじめ周囲の方には大変失礼で申し訳ないことをした。そんなわけで、リハビリがてら備忘。…

みなし

「教育の職業的レリバンス」というときに「レリバンス」なるものの存在を実体視する人が多い。むしろ否定派に多いかもしれない。だが某先生流にいうなら、それはまずは「みなし」の問題である。実践者や推進派は「みなし」を「わがもの」としてやらないと「…