『エスノメソドロジーを学ぶ人のために』

串田秀也・好井裕明(編)『エスノメソドロジーを学ぶ人のために』世界思想社,2010年。編者の好井さんからいただきました。ありがとうございます。頂いてからエントリあげるまでにずいぶん間があいたのは,↓以下にみるように本当は参照したかった他の文献が…

『識字と読書』への期待

松塚俊三・八鍬友広編『識字と読書――リテラシーの比較社会史』(昭和堂,2010年). この本は多くの人びとに読まれるべき本となろう.まだはまぞうで検索してもでてこない.2月刊予定である.出版社のホームページから入っていくと章立てのみ公開されている…

『思想地図 vol.5 社会の批評』,いただきました。

編者の北田さん,編集部よりお送りいただきました。ありがとうございます。もうすでに周知の事実となっているかと思いますが,北田さんが責任編集委員としてかかわる最後の『思想地図』,『思想地図』第一期の完結号,特集・社会の批評です。今号はもっぱら…

いただきました。

年度末に向けていろいろと気忙しい。ゆっくり何かを考える余裕がない。こういうとき,実証のフィールドをもっていると助かるなあ,と感じる。とりあえず,体力勝負の調査を進めていれば,なにがしかの“前進”は実感できる(←錯覚,という可能性大ではあるが)…

『識字と読書』への期待

松塚俊三・八鍬友広編『識字と読書――リテラシーの比較社会史』(昭和堂,2010年). この本は多くの人びとに読まれるべき本となろう.まだはまぞうで検索してもでてこない.2月刊予定である.出版社のホームページから入っていくと章立てのみ公開されている…

そして新年,あけましておめでとうございます。

新年あけまして(だいぶ経ちましたが)おめでとうございます.2009年の3月末から何を思い立ったか始めたこのブログ(いや一応やる目的はありましたし今もあるのですが).驚いたことにもう100エントリを数えています.正直,自分がこんなに続く人だとは思っ…

Social Class in Contemporary Japan

Hiroshi Ishida & David H. Slater(eds.), Social Class in Contemporary Japan: Structures, Sorting and Strategies(Routledge, 2009.11)キタ!...ってか出た!Social Class in Contemporary Japan: Structures, Sorting and Strategies (Nissan Inst…

思想地図vol.4

エントリが遅れてしまいましたが,編集部よりご恵投いただいておりました.ありがとうございます.遅れているあいだに(そんなことと無関係に)発売初日に増刷が決まりましておめでとうございます.私も読ませていただきまして,今までの本誌(全部で4号です…

脳科学つづき

河野哲也『暴走する脳科学―哲学・倫理学からの批判的検討』光文社新書,2008年.脳科学の現実社会への適用について哲学・倫理学の立場から批判的に考察した本.「脳の十年」(1990年代アメリカ・ヨーロッパ,遅れて日本も突入する脳科学推進に向けた国家あげ…

脳科学の真実

坂井克之『脳科学の真実―脳研究者は何を考えているか』河出ブックス,2009年.2007年に文科省の科学技術・学術審議会に脳科学委員会が設置され脳科学研究の基本構想や推進の方策についての審議がなされている.2009年には第一次答申案も出された.脳研究の大…

貧民の帝都

秋だ.大学教員=研究者であればお国の税金から研究に必要な資金をいただけるようお願いすべき季節だ.幸い個人的には昨年度すでに研究費をいただけた.自分にとって新しい試みで.しかし今年はどういうわけか共同研究へのお誘いを1つではなくいただいて,そ…

ラヴィッチでリハビリ

この半月ほど信じられんぐらいに身辺あわただしく,ほとんど知的に前進できておらず.まあいい機会でしたが.そろそろ転機というか,まあ自分の来し方行く末を考えるというか.9月10月11月という秋の季節は私の勤務する大学(私立教員養成大学)にとっ…

現代日本の転機

高原基彰『現代日本の転機―「自由」と「安定」のジレンマ』NHK出版,2009年.編集部よりご恵投いただきました.ありがとうございます.個人的な研究関心と近いところを扱っている部分もあって大変興味深い作品です.パラパラと「眺めた」感じでは,細部を厳…

格差・秩序不安と教育

広田照幸『格差・秩序不安と教育』世織書房,2009年7月. ご恵投いただきました.ありがとうございます.今郵便受けからもってきました.これまで著者がさまざまな媒体に執筆してきた文章を集めたもの.ただし,ご本人の「あとがき」での弁にもあるとおり,…

大学の誕生(下)

あ,天野先生の『大学の誕生(下)』も買いました,で,届きました. これから勉強させていただきます.(中)がなかっただけよしとするか....うそです,冗談です.大学の誕生〈下〉大学への挑戦 (中公新書)作者: 天野郁夫出版社/メーカー: 中央公論新社…

ベスト・プロレス本

たとえば,井田真木子さんの『プロレス少女伝説』.神取しのぶ,中国から来た天田麗文,アメリカ人レスラーのデブラ・ミシェリーの3人を追ったノン・フィクション.間違いなく最高のプロレス本の1冊.天田が女子レスリングの国際大会に「出場」したときの…

フィールドワークの技法と実際

箕浦康子先生(編)の10年隔てた続編が刊行されている.先日の天野先生といい,懐かしさと畏敬の念とわが身を振り返るときの恥ずかしさと,ないまぜになりつつページをめくる.現在,卒論指導をしている学生がフィールドワークをもとにした卒業研究に入り…

大学の誕生(上)

本屋で目にとまり,しばし固まる.天野郁夫先生の新著.この分量で(上)って......なんというか,天野先生の気魄あふれるお姿が目に浮かび,本屋でわが身を振り返って,ちょっと自分が恥ずかしくなる時間を過ごす.パラパラとページをめくるだけで学…

子どもと学校の世紀

天野知恵子,2007『子どもと学校の世紀――18世紀フランスの社会文化史』岩波書店(2800円+税).比較教育社会史研究会でのご報告を聞いたことがあるよ〜という天野さん待望の単著.門外漢のわたくしではありますが,非常になめらかで優雅な筆致に吸い込まれ…

竹内洋『学問の下流化』

教育社会学の歴史研究における碩学の著書を読む.題名に「下流」などを使っている時点で手にするつもりがなかったものを今回読了したのは,一部,うちの奥さんが「登場」する場面があるとの情報を得たため.さっそく確認.彼が東大大学院に集中講義に行った…